インケン村

どこまで腰が低いの、アリスちゃん。

アリス「お話は聞かせてもらったでがす!
ロミア姉さんを、ナギムナー村に連れていくでがすか?」
まあ年齢で考えたら確かにとんでもなく姉さんなんだが

前回はナギムナー村の暴れクラーゴン討伐祝賀会に参加せず、桟橋でひとり船の修理をしていた『キナイ』を発見することができました。案の定その『キナイ』はロミアが待っていた人物ではなかったのですが、ロミアの待ち人である『キナイ・ユキ』が暮らしたというしじまヶ浜へと案内されることに。
なんでも、人魚に渡してほしいものがあるとか。

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また本記事ではDQ11Sのネタバレを含みます。DQ11S未プレイのかたは本記事の閲覧に際してはその点にご注意ください。


伝言係のお仕事

インケン村か?

教会の裏の扉を通ると、しじまヶ浜。キナイがカギを開けてくれていました(ここは村に来たばかりのタイミングでは、施錠されていて通れなかった場所)。

しじまヶ浜
これがあのしじまヶ浜

うら寂しい雰囲気の場所。教会裏手からしか入れないところを見ても、あまり頻繁に人の出入りがあるところでもないでしょうし、何しろキナイ・ユキが幽閉されていたエリアですからね。

小道を進むと、少し開けたところは墓地でした。

しじまヶ浜共同墓地
数的に家族単位の墓地かな

教会が管理している共同墓地といったところですかね。
墓地のすぐそばの小屋に幽閉するとか、結構陰湿ですよナギムナー村のみなさん。
立地的に、そもそもは墓守の詰め所だったとか、そんなところなのかなぁ、しじまヶ浜の小屋。後に教会ができて役目を終えたけど、性質的に忌み地みたいなものになって幽閉場所にされてしまったんだろうか。

しじまヶ浜の小屋の戸を開けると、先に来ていたキナイがなにやらきれいな布を持って出てきました。

キナイ「……このベールは、俺の祖父が遺した物だ。
母が言うには、祖父が死の床で握りしめていた物らしい……」
キナイ「俺は、どうしても捨てられなかった……。
あんたの話が本当なら、その人魚に渡してキナイ・ユキは死んだと伝えてくれ」

ほう。ベール。全然絵じゃなかった。

キナイ、人魚と祖父のことについては遺恨があるようだけど、悪い人じゃなさそう。
キナイが捨てられなかったように、キナイの母親もこれを捨てられなかったということでもありますよね。
真珠を売り物に外部とやりとりがあるナギムナー村において、これが売り払われることすらなかったのは、キナイ・ユキが大切にしていたものだからという理由ゆえなのか。或いは、心のどこかで人魚の呪いがあるんじゃないかと恐れる気持もあるのかもしれない。根深いねぇ……。

そして人魚を求めて外からやってくる人間もいる中でこのベールが無事だったのも、この小屋自体にキナイ家族以外は近寄りもしないから、なのでしょう。相当人魚の呪いが怖いんだ。

この話を聞いた限りでは、やはりキナイ・ユキの心はロミアにあったんだね、ちゃんとね。それは死の直前まで変わらなかったわけだ。

キナイ「さっきはとり乱してすまなかった。
俺たち家族がこの村で暮らしていくのは、楽なことじゃない」
キナイ「……俺の母は、祖父が死んでからやっと村の男と結婚できた」
キナイ「後ろ指さすヤツもいたろうに、今じゃそれをネタに紙芝居なんて読んで、こづかいかせぎをしてるんだ。強い人だろ?」
キナイ「俺は人魚が憎い。
俺の子孫にはもう人魚の呪いでさげすまれるような人生を送ってほしくはない……」
キナイ「ようやく俺も船に乗れるようになったんだ。
……悪いが、これ以上過去の呪いをむし返さないでくれ」

なるほどねぇ。
この若者キナイの母親とダナトラとの違いは、ここで明確になりましたね。どんなことをしたって、キナイの母親はキナイを育てようとしたってことだ。そして結果的に、キナイは真面目で仕事のできる人間に育ったし、こうしてちゃんと会話ができる大人になった。

きっとキナイの母を育てたキナイ・ユキが、厳しい村の環境の中でちゃんと愛情を持って子育てしたんだろうな。
キナイ・ユキの幽閉状態がどのあたりまで続いたかはわからないけど、きっと子供ひとり育てるのは並大抵のことじゃなかったでしょう。自分で漁に出ることもままならないんだろうから(許されなさそうだよね、村長がいなくなったとはいえ)。
それを思うと、やっぱり人ひとりの命に対する責任の取り方が違うように思う、キナイ・ユキとダナトラ。個人的には良い感情を持てないな~。

そしてこのしじまヶ浜、みんなの墓地から離れた崖下に、意味深なお墓が。

そまつな石でできた、ふるびた墓だ。
彫られた文字は消えかけていて、もう読むことはできない。
ぽつんと建てられたお墓

ここがキナイ・ユキの墓か?
敢えてこんな分かりやすく追いやらなくたっていいじゃないか……なんなんだこの村は。
インケン村に改名しろ!

………………………………。

いやまあ、キナイ・ユキが少しでも海の近くに埋めてくれとか頼んだんだったら許す。その可能性もなくはない。
ロミアのことが心残りなわけだし、万が一ロミアが自分の死を知って村の近くまで来ることがあるかもしれないと考えたら、人魚のロミアでも墓が確認できるよう、なるべく浜辺の端の海に近いところに……と言い残していても不思議はないですからね。

そうでない場合は陰険すぎるけど、さすがにインケン村は言いすぎかもしれない。
陰険だけどな。しつこい。

怖い話しないで

キナイからの預かりものもあるし、ロミアに頼まれている『キナイ・ユキへの伝言』も不可能なことがわかったので、ここは一旦白の入り江に戻りましょうか。
今にとくんたちにできるのは、ロミアへの報告のみですからね……つらいが、仕方なし。

一応しじまヶ浜を出てから、もう一度キナイに話しかけてみました。
本人は、あの話をしてくれた後、すぐに自宅へ戻ったようですね。

キナイ「じいさんがどんな人かは知らないが、母が言うには、夜になるとアトリエの外に出て、夜の海をひたすら絵に描いていたらしい」

アトリエ? アトリエという扱いなのあの小屋?
紙芝居によるとしじまヶ浜に幽閉されたという話だったけど、それは呪いの恐ろしさを伝えるためのアレンジであって、実態としてはもっと緩いものだったのかな?
まあ実際ガチの幽閉は難しいとは思うんですよね。小さな村だし、幽閉した人を見殺しにもできなくて食事の世話とかはある程度するんだったら、働き手は一人減るのに、村で養わなきゃいけない口が一つ触れることになるわけで。

実際には隔地で村八分みたいなことだったのかな。幽閉された身で子育てなんてできるわけもないですしねぇ。

キナイ「そういう時のじいさんは、魂が抜けちまったユウレイみたいで、母はおそろしくてたまらなかったそうだ」
キナイ「母は、俺が祖父によく似ているという。もしもその人魚に会ったなら、俺も……」
キナイ「……いや、なんでもない。忘れてくれ。
イヤな役回りをさせてすまない。
必ずそのベールを人魚に渡してくれ」

ん? いやでもこの『若者キナイ』と『キナイ・ユキ』には、血のつながりはないよね……? 似てるってなに……? 顔? 顔が似てるの? やめて。

まあ一旦キナイ・ユキが育てた赤ん坊は、ダナトラとキナイ・ユキではない夫の間に生まれた子供だろうという予測を前提に話しますが。

でもそうでないと、本当にキナイ・ユキとロミアの子供がキナイの母親になってしまうもんね? それだとロミアが生まれた子供をキナイ・ユキに預けたっていう話になってしまうもんね? 違うよね?

……え? 怖くなってきた。

確かそういう話だったと思うし、筋的にもロミアが嘘を話しているとかはないと思ってるんだけど……どうなんだ。実際晩年までキナイ・ユキはロミアを恋しがってたようだし。
大丈夫ですよね? 本当はロミアが怖い人魚で、にとくんの耳元で『魂おくれ』って囁いてきたりしないよね?
なんでそういう怖い一言さりげなく入れるの????? やめて。

万が一のことも一応頭の隅に入れておきながら、白の入り江に戻ろうと思います。


報告

本当のことを話します

ふしぎな鍛冶、だいせいこう
鍛冶楽しい~

ということでね、一旦気持ちを落ち着かせるためにふしぎな鍛冶などしまして(かなり気が重い)。
さすがにこれ以上お待たせするのも気が引けるので、ルーラで戻りました。

白の入り江

なんだか久しぶりな気がする。

ロミア「おかえりなさい!
ずいぶんとお戻りが遅いから、私、とっても心配していましたわ!」
ご心配痛み入ります

にとくんたちやキナイ・ユキの身を案じてくれていたらしいロミア。いや、やっぱり悪い子じゃないよな……良い悪いの基準が人と人魚で違うかもしれないけど、意図してこちらに害を成しそうな存在には見えないというか。

ロミア「……それで、どうだったかしら。
キナイは元気でしたか?
私を……私を迎えにきてくれる?」
まずキナイが元気なのかを訊くロミア
キナイは迎えにきてくれると、ロミアにウソをつきますか?
は?

なんだこの選択肢は……!(苦しい)

え、これ嘘ついたらどうなるの? またロミアは『じゃあ待ちます』って、このままここにいるの?
それでも海底王国へは行けちゃうようになってしまうの?????

……あれっ? これなんか大事な選択なのでは……。

いやでも、これは経験則でもあるんですけど、嘘や誤魔化しは、待つ身にとってはめちゃくちゃ残酷な一時凌ぎでしかないんですよ。何も知らずに・知らされずにただ待つだけって、最後には虚しさしか残らないんですよ。

だったら残酷な事実であっても、知って向き合うほうがよいと、わたしは思う。
何故なら生きているので、わたしもロミアも。そしてにとくんも。
にとくんも、知らなければずっとイシの村で安穏と過ごせていたし、知ったせいでつらい目にもあっているけど、『知らないままのほうがよかった』とは思ってないはずなんですよね。誰しもに勇者のメンタリティを求めるのは間違っているかもしれないけど……。

でもやっぱり、にとくんの選択肢としては、ここで嘘をつくことはしないと思う。
なので、いいえで。

にとは、ロミアに真実を話した。
一生ここで待たせるなんてダメ

話しちゃった………………………………。

いやね!? 真実って言っても、本当に当時何が起きたのかはキナイ・ユキにしかわからないことだけど! 又聞きの又聞きみたいな感じになっちゃうけどごめんねロミア!

ロミア「……キナイが、死んだ?
にとさん、何を言っているの?
イヤよ……そんなことってないわ」

ベールも渡します……。

にとは、ロミアに約束のベールを渡した。
証拠になるかわからないけど、預かり物です

ベールを手にしても、この目でキナイ・ユキの死を確かめるまでは信じられないというロミア。それはそうだよね。ショックだよね……。
キナイ・ユキの孫であるキナイに会わせてほしいと頼まれ、ナギムナー村まで彼女を連れて行くことになりました。

ちょっと……いやだいぶしんどい。勿論付き合うけど。
こんなときはシルビアとお話します。

シルビア「ロミアの決意はかたいわ……。
アタシたちが連れていかなくても、ナギムナー村まで泳いでいってしまいそうね」
シルビア「でも、それはあまりに危険だわ。
アリスちゃんに相談して、ロミアを隠しながらナギムナー村へ連れていきましょう」

や、優しいシルビア……そうだよね、確かにナギムナー村にロミアを連れて行けば辛い現実が待っているけど(そしてそれを見せるのも辛いけど)、それ以前にロミアを現実的な危険に晒すわけにはいかないもんね……。
現状、人魚であるロミアをナギムナー村で守ってあげられるのは、にとくんたちだけ。それなら、一緒にいてあげないといけないよね。

辛いお話を見届けなくてはいけないけど、それができるのは我々だけって、本当に主人公の宿命ですよねぇ。
どのゲームの主人公たちであっても、普通に生きていたら触れなくてよかったいろんなひとの物語を目の当たりにして、心が保たない……想像しかできないけど。よく耐えてるなぁみんな。

ツンツンしてんじゃねえ

アリスちゃんに話しかけると、いい感じにしじまヶ浜まで連れて行ってくれました。さすが有能。

一応人魚の姿が見られてしまうとマズいということは理解してもらえているようで、ロミアは人気のないところで隠れていてくれるようです。
あれ? そもそもあんまり人間の前に姿を出したくない種族なんだっけ? ドラクエ界でいうところのエルフみたいな感じで。どうでしたっけ。人間怖い系?(まあ不老不死になりたくて人魚の肉を求める人間も存在することを思えば、怖がるというか、警戒して当然ではありそう)
気が逸ってもおかしくない状況なのに、落ち着いて待っててくれるのはこちらも助かります。

ロミア「何度もわがままを言ってごめんなさい。
キナイを連れてきてください。
どうか、どうか……お願いします」

ああ、そうか、ここでロミアとキナイが出会うことになるんだな。なんか、キナイが『好きになっちゃうかも』的なことを言ったことを覚えてるんですよね。全然こんな軽薄な言い方じゃないと思うんですけど。

ロミアを待たせているので、とにかく急いでキナイの家に向かうと、

キナイの家に向かう道中
むっ

家の前に人影が。
この人は、あの酒場のツンデレ女ですね。デレるのか知らんが。

*「やだもうっ! おどろかさないでよ!
ち…近頃キナイの元気がないから、様子でも見てやろうと思っていただけよ!」
*「……え? キナイの家に行ったらいいって?
そ、そんなダイタンなこと、はずかしくてできないわよ!」

去れ! 全然可愛くねえぞそんなの。

わたしも可愛げがない可愛げがないと言われ続けて幾星霜、そのわたしでもわかりすぎる。あなたには可愛げがない。個人の感想です。

家の中で、キナイを発見。
あのベールを渡してくれたかを気にしているようでしたが、ベール渡すどころかこっちは本人連れてきているので、早く一緒にしじまヶ浜に来てください。

キナイ「……そうか、ベールを渡してくれたんだな。
本当にありがとう。イヤな頼みごとをして、悪かったな……」
キナイ「お礼に、俺ができることはないか?
簡単な雑用でも、船の修理でも、なんでもやってやるぞ」
キナイ「……え? しじまヶ浜に来てほしい?
……変わったヤツだな。
あそこには何もありゃしないぞ?」
キナイ「まあ、そんなことでお前の気が済むならいいだろう。
さっそく行くとしよう」

なんかアレだ。多分本当にキナイいいやつなんだ。いい子に育ったんだ。こんな怪しげな仮装集団を疑うことなく、特に目的も告げられないまま墓地に誘われて応えちゃうんだから。
よかったなキナイ・ユキ……あなたのお孫さんはちゃんとしているよ。ただ警戒心はもうちょっとあった方が良い。

キナイはひとりでしじまヶ浜に向かうのではなく、我々に同行してくれる形になったので、また走って戻ります。
が、家の外に相変わらずあの人がいたので話しかけて見ると、

*「あ……あらキナイ、ごきげんよう。
キナイが誰かと一緒なんて、めずらしいわね。
お船が友達なのかと思っていたわ」

なんっなんだこいつは!
パーティーメンバーをマルティナ・セーニャ・ベロニカ・キナイにして発狂させてやろうか。まったく。
録画の中のわたしは「その憎まれ口直せマジで」と怒っていました。いいぞ! もっと言ってやれ!(プレイ時と記事化時で時差があれども変わらぬ怒り)
「自分が普通にできないことの不快感を他人に押し付けているだけ」とも言っていました。いいぞ! やれ!(ツンデレ苦手民によるいいぞやれの大合唱)

キナイを連れたままにはなりますが、いいお時間なので今回はここまで。


次回ご対面

いけ好かないツンツン女にイラついたところで終わってしまいましたが、お話は進みましたね。
ロミアがキナイ・ユキの死を知り、現在の『キナイ』に会うためにナギムナー村までやってきました。会っていいこともないような気もするけど、会わなきゃ何も変わらないからなぁ……ロミアにとってはつらい現実でしかないけど、きちんとお別れができて、時間はかかってもいつか気持ちが前向きになってくれたらそれでいいな……。

あちこちでいろんな人の依頼を受けて、たくさんの人の人生が変わる瞬間を目撃している勇者という存在がその場その場でどういうふうに『傍観者としての気持ちの整理』みたいなことをしているのか、とても興味がわいてきますね、こういうふうに見ていると。
ドラクエの主人公は基本喋りませんから、果たしてにとくんが何を感じて何を考えているのかわかりませんけど、なんかこう……人生の先輩でもあるシルビアとかマルティナの言葉を受けて、いろいろ考えているといいなぁ。

ではまた次回。

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長年DQ3で生きてきた人間です。恒常ゲーは現在LoL(主戦場は橋)。好きなジャンルはRPGで、ゲーム以外ならうさぎと手帳が好き。 ごみ捨てに行くだけで筋肉痛になる、深刻な運動不足。 2026年毎日フランクリンプランナー使うチャレンジとしてnoteで毎日のふり返り記録を投稿しています。